ポーカーはその分散の大きさから、運ゲーなのかどうか議論をよくされます。
結論から言うと、ポーカーは短期的に見たら運の要素が確かに強いですが、やればやるほど運ゲーではなく、実力が多く反映されてきます。プロポーカープレイヤーという職業も世の中に存在していることから、長期的に期待値を積むことができると。確実に勝てていけるマインド・スポーツです。
この記事では運ゲーだけのポーカーから脱却する方法や、ポーカーがなぜ運ゲーと呼ばれやすいのかの理由まで徹底解説します。
ポーカーは単なる運ゲーではない
よく「ポーカーは単なる運ゲーだし勝てない。」という声を聞くことがありますが、先ほども述べたように、ポーカーは単なる運ゲーではないです。この項目では、ポーカーが単なる運ゲーでない理由を書いていきます。
ポーカーは運だけで勝ち続けることはできず、技術やメンタル力を問われるゲームです。実力をつけて行ければ運ゲーと呼んだり、呼ばれることはなくなってくるでしょう。
- ポーカーは技術の介入するゲームである
- 実際にプロと呼ばれるプロポーカープレイヤーが存在する
- 胴元(カジノ側)と戦うゲームではないため
ポーカーは技術の介入するゲームである
ポーカーが運ゲーと言わない理由の一つは、ポーカーは技術や数学知識が反映されてくるゲームだからです。バカラやルーレットなどは基本戦術などはなく、必要もないですが、ポーカーで勝つためには麻雀などのように技術や数字面での知識も必須です。
ポーカーの技術を身につけていくことができれば、相手とチップを稼ぐことや損失を少なくすることで差をつけることができるので、運ゲーとは呼べなくなってきます。
さらに、ポーカーは期待値の高いアクションを追って続けていくことで、長期的には勝てます。運要素が強く分散の激しいゲームで勝とうとするより、ポーカー知識の知識をつけて、技術を磨いていく方がより勝てるようになります。
実際にプロと呼ばれるプロポーカープレイヤーが存在する
世界には職を持たず、ラスベガスやマカオのカジノのポーカーだけで生計を立てているポーカープレイヤーも多くいて、この人たちのことは「専業」と呼ばれることもあります。
例えばJustin Bonomo(ジャスティン・ボノモ)は2023年の世界ランキング1位で、最も稼いだプロポーカープレイヤーとされており、これまでの賞金総額はなんと$ 61,954,782(日本円で約96億円!)を超えます。
元々マジック・ザ・ギャザリングという世界的有名なカードゲームの競技で活躍していた彼ですが、カードゲーム同様、技術のあるプレイヤーが長期的に勝つことができています。
ポーカーは実力をつけてしっかり期待値を追い続けることができれば、職業として成立します。実際にポーカーで生活しているポーカープロが何名もいると言うことは、ポーカーは完全に運ゲーとは言えないことの証明です。
ポーカーは体の有利不利に縛られないマインドスポーツとして認められ、ブレインスポーツとしても世界的に有名で、認知も高まってます。そんなポーカーがスキルゲームと呼ばれる根拠に、オッズやアウツの概念があります。
用語 | 説明文 |
---|---|
オッズ | 自分が勝った場合の還元率のこと。勝率を上回る期待値のことをオッズが良いと言う |
アウツ | 相手に勝つまくり目のこと。およそ1枚1回あたり2.2%の確率で引くことができる |
オッズとアウツを深く理解しているかどうかで、確実に収支には差が生まれます。たまたま運良く勝てているというのは言ってしまえ場、ギャンブルです。しかし、頭を使い勝利する期待値を追い求めていくポーカーは、重ねていけば行くほどギャンブル要素が低いといえます。
胴元(カジノ側)と戦うゲームではないため
ポーカーが運ゲーではない3つ目の理由として、ポーカーは胴元(カジノ)のディーラーと戦うゲームではないことです。ポーカーは、テーブルに座ったプレイヤー同士でチップを奪い合います。
しかし、カジノにあるバカラやブラックシャック、ルーレットなど大半のゲームはプレイヤー対カジノで、ほとんどはスキル介入がなくカジノ側の期待値が常にプラスなゲームのため、プレイヤーは基本的には賭ければ賭けるほど期待値はマイナスです。
その性質上、ポーカーにおいてカジノは期待値の観点で大きく異なってきます。
種類 | プレイヤー期待値 | 理由 |
---|---|---|
ポーカー | プラスになり得る | プレイヤー間のスキル差があるため |
カジノゲーム | 長期的にはマイナスになる | プレイヤーの期待値はマイナスで、長期的にはカジノが勝つ仕組み |
ポーカーでは確実にスキルや理解によって大きな差が生まれます。
時にはポーカーのルールがあまりわかっていない状態でプレイする人がいることもあります。ポーカーの役をようやく覚えてプレイを始めた程度の方からすると、ポーカーも運ゲー・ギャンブルだと感じてしまうでしょう。
あくまで一つの例ですが、この時点で強いプレイヤーは弱いプレイヤーからスキルで搾取できる幅が広いので、期待値を十分プラスにすることが可能です。
一方、カジノゲームでは仕組み的に期待値がマイナスになります。
ルーレットを例に挙げると、赤or黒にベットしてもオッズが2倍と一見、負けはないように思えますが、実際は0や00のマスが存在するので、期待値は1/2以下のマイナスとなります。
そう言ったこともあり、ポーカーは、あくまでカジノの集客手段としてのテーブルが立たれることがほとんどで、運営側も他のゲームに比べてあまり儲けることができないので、あえてテーブルを立てないことがあるくらいです。
カジノの取り分は場代(レーキ)のみでそれ以外のチップは全てプレイヤー同士で奪い合います。
よって、ポーカーの期待値は実力次第で十分プラスになるということです。
ポーカーが運ゲーと言われる3つの理由
ここではポーカーが運ゲーだと思われやすい理由を3つ紹介します。
ポーカーに対して役で競うもの、くらいの知識しかない場合、ポーカーのことを運ゲーだと思い込みやすいです。そう思う方は、どういう状況でレイズするのか降りるのか、オールインをするのかなどの基礎を覚えるだけでポーカーを単なる運ゲーだと思わなくなってくるでしょう。
カジノゲームの1つだからというイメージ
ポーカーはカジノゲームの1つであることから、どうしてもギャンブルのイメージを強く持つ方もいます。
しかし、ポーカーは先述の通り、バカラやルーレットなどのギャンブルと仕組みが大きく異なります。
以下は、ギャンブルゲーム別に運ゲーレベルを5段階で表現した表になります。
カジノに行った際、運要素をランクごと把握しておくと、自分に合ったギャンブルを見つけられるかもしれません。
ギャンブルの種類 | 運ゲーランク(5段階) |
---|---|
バカラ | 5 |
ルーレット | 5 |
大小(シックボー) | 5 |
ブラックジャック | 3 |
ポーカー | 1 |
カジノゲームであるルーレットやスロットなどのギャンブルはこちらでできる介入要素がほぼないため、基本的には運ゲーです。カジノギャンブルの仕組み上、長期的に負けるようにできています。
唯一ポーカーやブラックジャックのみが、介入要素があり、その中でも対人ゲームであるポーカーはプレイヤー間の実力が大きく絡んでくるので運ゲーでなく、勝つひとは勝ち続ける、負ける人は履け続けるという構図ができ、長期的に見て実力者が勝てるゲームだと言えるのです。
ポーカーは、運要素をどうしても排除しきれない
ポーカーが運ゲーでないとは言ったものの、実際には運要素が大きいゲームであることは事実です。運要素はどうしても含みますが、ポーカーの運要素は一般的には7~8割ほどと言われています。この情報だけだと、「8割とかやっぱり運ゲーじゃん」と思うかもしれません。
しかし、運要素は知識や経験、どれだけの時間ポーカーをプレイするかによって大きく変わります。カジノで稼いでいるプロポーカープレイヤーを見ていると、運の要素だけだとは明らかに言えず、7~8割より低くなっているのは確かです。
バッドビートと呼ばれる、低勝率で負けることもあるため
ポーカーにはバッドビート(低い%の勝率の役を完成させられて負けること)が発生しえます。バッドビートが続くと、嫌なことを忘れにくい人間の傾向上、どうしても頭に強くその記憶が残ってしまいがちです。
それにより、ポーカーって結局運ゲー、という印象が強く残ってしまいます。
しかし、ポーカーが運ゲーでないことを理解している上級プレイヤーほどバットビートを食らったとしても確率的には起こり得るし、しょうがないと自身をコントロールしプレイに影響を及ぼしません。
そのことを承知の上でポーカーをプレイすることがメンタルの強さにもつながり、ポーカーで好成績を出すマインド形成にもつながるでしょう。
ポーカーが運ゲーだけになっている人の特徴
この項目では、ポーカーが運ゲーだけになっている人の特徴を紹介していきます。運ゲーだけになるプレイヤーの共通点を理解しておくことはポーカーのスキルの上達、相手から搾取するプレイラインを広げることにもつながるのでここはしっかり理解しておきましょう。
ドローを追いすぎている
ポーカーをギャンブルに持ち込む要素の一つとして、ドローをすぐ降りられないことがまず挙げられます。ストレートドローやフラッシュドローの際に、コールするのに必要なオッズを満たしていないのに、フィッシュコールしてしまい自ら不利な運要素に持っていく人がとても多いです。
例:ポットに$100があり、$100のポットベットをされた時にあなたが$100のコールで勝てば計$300が手に入るオッズは3倍。勝率は100÷3=33.3...%に対し
自分の勝率が33.3%未満なのにコールしてしまうと期待値的にはマイナスなプレイとなり、長期的には負けていくプレイになります。
ポーカーを単なる役合わせの運ゲーにしないためにはそれぞれのドローの持つ期待値について理解を深めることが重要です。
ブラフしすぎている
ポーカーが運ゲーになっていたり負けが込むプレイヤーの特徴としてブラフ過多であることが挙げられます。ドロー待ちのセミブラフ(役が完成したら強いが、現状は弱いハンドでブラフすること)や何も発展性がないハンドでブラフ(ピュアブラフ)は技術として必要ですが、やりすぎると相手にコールをされてしまう頻度も多くなってしまいます。
一般的には、バリューベット(役が強い時)とブラフベットの適切比は2:1と言われていて、3回に1回ブラフを混ぜる頻度のイメージです。ブラフが多くなりすぎると損失も増えるので、やりすぎないように注意すれば、ポーカーが運ゲーになる確率も下がってくるでしょう。
すぐ熱くなってプレイしてしまう
負けが混んだり思うようにいかず気が動揺し、熱くなってしまっている時に陥りやすい状態を2つ、用語で紹介します。
用語 | 状態の詳細 |
---|---|
ティルト | 気が動揺して熱くなっており、冷静な判断ができない状態。気が傾いているという意味。 |
ソフトティルト | 自分で自覚はないが、無意識によくないプレイが続く状態。 |
ティルトはポーカーが運ゲーになってしまう大きな要因です。ティルト状態に陥るのは思うようにプレイができなかったりや大きなポットや賞金を逃した時に起きてしまいやすいと言われています。
ティルトに陥らないようにポーカー中は常に冷静なプレイを心がけましょう。
しかし、ティルトのケアは人間誰しもがある感情であり、簡単にすぐどうこうできるものでもありません。もしティルトに陥ってしまった場合でも、自分がティルトしていることに気づければ、すぐに離席して気分転換するなど対策ができるようになるので、常に自分の心理状態が冷静かどうかの判断を忘れないようにしましょう。
ポーカー初心者が運ゲーから脱却するために必要な要素
初心者ほど役を合わせに行くのが主な勝ち筋になり、運ゲーとなりやすいです。運ゲーばかりになってしまうとプレイスキルの幅が狭いことで勝ち方が限定される=勝ちにくくなります。初心者の方が運ゲーだけにならないために必要な要素を3つ紹介します。この項目の理解を深めるだけでも運ゲーだけのプレイヤーから脱却する大きな一歩になるでしょう。
①常に冷静なプレイを心がける(ティルトしない)
まず、運ゲーだけにならない要素の大前提として、ポーカーは常に冷静に合理的な判断のもとプレイすることがとても大切です。感情的に、熱くなると合理的なプレイができにくくなり、期待値のハンドで参加したり負けている役で下りれなくなりすぎたりと、より運に支配されて勝負していると思われるでしょう。
ティルトによる負けは、初心者が陥る負けの原因筆頭と言っても過言でないくらいです。相手のレイズに対し毎回どんなハンドでもコールし、自身ハンドが利益でなく弱いせいで相手からバリューバットをくらった時は降りることができず、大きく損をしやすいです。その状態が続くと思うと、どのくらいのお金が飛んでしまうのか・・・ 考えるだけでゾッとします。
ポーカーは、常に自分のハンドの強さだけでなく、相手より勝っているか・負けているかを冷静に判断することが全てと言って過言でありません。その判断が鋭くなるだけでも長期的に利益的なアクションをしやすく、運ゲー要素を回避することができます。
もし、自身がティルトしているな、感傷的になっているなと感じたら次のような対策が有効です。
- 一旦ポーカーではない別のことをする
感情任せにプレイしてたまたま勝てたとしても、それは運が良かっただけで自身のスキルを高めることにはつながりません。そんな時は一旦ポーカーから離れた方がいいです。
ポーカーが強い人でも、人間なので時に感情的になります。しかし、強い人ほど合理的にプレイできていないと判断したらあっさり離席をします。ポーカーはカジノでもオンラインでもほぼ24時間プレイできるので、自身が落ち着いてプレイできる時にまた戻ってくればいいのです。
しかし、別のことと言ってもカジノで感情的なまま、取り返そうとして本当の運ゲーであるバカラや大小などのギャンブルは行わないように気をつけましょうね。
②自分の実力を過信しないこと
初心者が運ゲー脱却の心構えとして大切なのは、自分の実力を過信しないことです。たまたま運よく勝てたりが続くと、自分はポーカーが上手く、また勝てるだろうと変な自信が生まれがちです。
実力を過信した状態では自身の課題やポーカーを学ぶ意識も薄れてしまいがちで、ポーカーの理解にかえって時間がかかってしまうことも多いです。ポットをたくさん取れると浮かれる気持ちはとてもわかりますが、勝っている時こそ冷静になぜ勝てたのか振り返りをし、よりチップを奪う方法はあったかなど分析する習慣を心がけましょう。
また、一見下手に見えるプレイをされたとしても、実はたまたま上手くいかなかっただけで、プレイヤーとして格上の可能性もあります。常に自分の実力を過信しすぎず、逆に自分が狩られる立場でないかを俯瞰して、冷静にプレイしましょう。慣れるまでは、オンラインポーカーアプリをうまく活用し、ポーカーの実力を鍛えていくのが良いでしょう。
③とにかく多くハンド数をこなし、期待値を追う
ポーカーは運要素が強く、収支の分散が激しいからこそ、多くのハンド数をこなしていく必要があります。数日数ハンド程度の短期的な結果では、自分の実力をはかることは難しいので、運で勝てているだけと言われても仕方がないです。実際に日本の大きなポーカー大会では数日間にわたってトーナメントが開催されますが、複数回優勝や上位入賞をするプレイヤーはそれほど多くありません。
逆に、実力や期待値を追えていても、短期的に運で負けている可能性(下振れ)もあります。負けの解析は精神的に敬遠しがちですが、負けには勝つためのすべてが詰まっています。
どんなポーカープロでもより勝つため、次は負けないためのハンドレビュー(プレイの振り返り)は必ず行なっています。最初は携帯のメモに残して自分で反省、他の意見が欲しければポーカーコミュニティに質問したりXに投稿してレビューを集うなどして知見を得ていくと良いでしょう。
ポーカーは運の要素が強いからこそ、おもしろさもある
ポーカーは運要素が強いと言う話をしてきましたが、相手にラッキーされることもあれば、当然自分が運に味方されるラッキーもあるでしょう。バットビート(不運)とは逆の現象ももちろん起こりえます。
不利益であることが多くあまり推奨はできないですが、バットビートをくらわせて大きなポットを獲得できる時は気持ちがいいものです。
運要素が強いゲーム性であることを前提にポーカーは楽しむことも気持ちの面で大切です。
海外カジノにはよくハイハンドジャックポットや、バッドビートジャックポットなどのジャックポットがあります。
ハイハンドはフォーカード以上のプレミア役を完成させると獲得できることが多く、バッドビートジャックポットはフォーカードとストレートフラッシュ同士がぶつかってしまうなど、ほぼ避けようのないバッドビートに直面することが条件であることがほとんどです。大抵卓に座っている全員に配分されますが、このケースの場合は、フォーカード側が一番多くの配分を得られます。
プレイする環境のジャックポットなどの運がよければ獲得できるボーナス要素を抑えることも、ポーカーの収支につながる必要な要素であると言えます。
ポーカーは運ゲーなのか?についてよくある質問
ポーカーを上達するためには?
ポーカーを上達するためにはまず、強いプレイヤーの習慣や思考プロセスを知ることです。その上で自分に合った方法で日々のプレイを重ねれていけばポーカーが上達していき、勝てるようになるほど、運ゲーだと思わず、スキルゲーだと思うようになるでしょう。
日々ポーカーのハンド数をこなして運ゲー思考から脱却することはポーカーの理解を深め、強くなるためにとても大切です。ただ、アミューズメントカジノに行ってポーカーする時間がなかなか取れなかったり、資金面で苦慮する方もいるかと思います。
時間や場所、金銭にとらわれず、ポーカーの技術を磨き、運ゲーから脱却するおすすめの方法はオンラインポーカーです。
ポーカーで勝率を上げるためにはどうすればいいですか?
ポーカーで思うようにいかず、勝率を上げるにはどうすればいいか悩む方もいると思います。ポーカーで勝率を上げるにはまず、役の完成する確率を正確に覚えるのが一番早いです。
強い役が作れる確率、ハンドの持つ勝率を場面ごとに理解していればその場の勝負に乗るべきか降りるべきかの判断が期待値を参照してできるようになり、運ゲーでなく期待値+の選択をし続けることができるようになり、結果、勝率をアップすることへつながります。
オンラインポーカーアプリなら場所や時間にとらわれず多くの経験値を積むことでスキルを高めることができるので、ぜひ自分にあったポーカーアプリを使っていち早く運ゲーから脱却できるスキルを身につけていきましょう。