この記事では、カードを5枚使った時のポーカーで役ができる確率をそれぞれ紹介します。ポーカーのプレイにおいて、役がどのくらいの確率で完成するかよく分からず、判断に困った経験もあるはずです。
本記事を読んでポーカーの役ができる確率を理解してくれば、さらなる勝率アップへ繋げることができるでしょう。
ポーカーにおける確率の重要性
ポーカーにおいて、自分のハンドがどう強くなるのか、役の確率をしっかり理解することは非常に大切です。役の確率をそれぞれ理解することで確率に基づいた判断ができるようになり負けが減り、自分が有利な場面となる判断材料とすることができ、利益の最大化を狙えうことができるからです。
この記事では、ポーカーにおけるそれぞれの役ができる確率・ケースごとの役ができる確率など、テキサスホールデムの基本的な確率について徹底解説していきます。テキサスホールデムは、2枚の手札と場にある共通の5枚のカードから役を作る、世界で最もポピュラーなポーカーのゲームです。
▼確率を知る前に知っておきたい、ポーカーのルールやプレイについての解説記事はこちら
ポーカーの役の確率一覧
実際にポーカーの役ができる確率についてそれぞれ見ていきましょう。
フロップまでに完成する確率というのは、手札の3枚と場の3枚の計5枚で役が完成する確率のことで、リバーまでに完成する確率は、全7枚あるカードのうち5枚の組み合わせで役が完成する確率のことをいいます。
ポーカー役名 | フロップまで完成する確率 | リバーまで完成する確率 |
---|---|---|
ロイヤルフラッシュ | 0.00015% | 0.0032% |
ストレートフラッシュ | 0.0013% | 0.027% |
フォーカード | 0.024% | 0.16% |
フルハウス | 0.14% | 2.60% |
フラッシュ | 0.19% | 3.25% |
ストレート | 0.39% | 4.62% |
スリーカード | 2.11% | 4.83% |
ツーペア | 4.75% | 23.50% |
ワンペア | 32.43% | 48.74% |
ハイカード | 50.11% | 17.41% |
そして、次は役の確率についてそれぞれ解説していきます。自分の役がどれくらい強くなる確率があるのかを数学的に判断をして、ポーカーの勝率を上げられるようにしましょう。
①ロイヤルストレートフラッシュ
②ストレートフラッシュ
③フォーカード(クワッズ)
④フルハウス
⑤フラッシュ
⑥ストレート
⑦スリーカード(トリップス、セット)
⑧ツーペア
⑨ワンペア
⑩ハイカード(ノーペア)
最初にポーカーの役、カードの強さについてまとめているので、まだ役を覚えられていない人はここから確認して読み進めていきましょう。
次は、ポーカーのベッティングラウンドについて説明します。役が完成する確率はベッティングラウンドのカード枚数によって変わってくるためです。ベッティングラウンドとは、チップを賭け合うベットアクションの場面のことで、テキサスホールデムポーカーには基本的に以下の4つのベッティングラウンドがあります。
ポーカーのベッティングラウンド 4STEP
ハンドのカード2枚のみを確認してチップを賭けるかフォールド(降りる)をするラウンド。ハンドとは、最初に各プレイヤーに配られる2枚のカードのことです。
ハンド2枚に加え、コミュニティカード3枚が開かれて、チップを賭けるラウンド。コミュニティカードとは、場に出る全プレイヤー共通で使用可能なカードのことです。
ハンド2枚・既に開かれているコミュニティカード3枚に加え、コミュニティカード1枚が追加で開かれてチップを賭けるラウンドになります。
ハンド2枚と既に開かれているコミュニティカード4枚に加え、最後のコミュニティカード1枚が開かれてチップを賭ける最後のラウンドです。
以下ポーカーの役ができる確率をそれぞれ見ていきましょう。
①ロイヤルストレートフラッシュの確率
ロイヤルストレートフラッシュ(ロイヤルフラッシュ)とはストレートフラッシュの中で最強の組み合わせで、ポーカーで一番強い役になります。10・J・Q・K・Aを同じスート(絵柄)で揃えると成立します。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.00015% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 0.0032% |
リバーまでロイヤルストレートフラッシュの役が完成する確率は0.0032%。フロップの時点で、1発で完成する確率は0.00015%しかなく、約65万回に1回しか完成しない計算になります。ロイヤルストレートフラッシュが自分のハンドと合わさって完成したなら、相手がどんなハンドを持っていてもショーダウンで必ず勝ちます。
②ストレートフラッシュの確率
ストレートフラッシュはストレートとフラッシュを同時に組み合わせた役になります。同じスート(絵柄)でかつ連続する数字の組み合わせで完成する役です。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.0013% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 0.027% |
リバーまでにストレートフラッシュの役が完成する確率は0.027%。フロップの時点で1発完成する確率は0.0013%。約8万回に1回しか完成しない確率となります。
③フォーカードの確率
フォーカードはその名の通り同じ数字のカードを4枚揃えた役で、別名クワッズ(クワッド)とも呼ばれます。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.024% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 0.16% |
リバーまでフォーカードができる確率は0.16%で、フロップ時点で完成する確率は0.024%となっています。
④フルハウスの確率
フルハウスはワンペアとスリーカードの組み合わせで完成する役です。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.14% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 2.60% |
リバーまででフルハウスが完成する確率は2.60%。ここでようやく確率が1%を上回りましたが、それでも約38~39回に1回しかできない計算となります。フロップ時点で完成する確率は0.14%。5枚と7枚とで大きく異なってきます。
⑤フラッシュの確率
フラッシュは同じスート(絵柄)5枚のカードで完成する役です。数字の並びは何でも構いませんが、同じフラッシュ同士の場合は強い数字を持っているプレイヤーが勝利となります。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.19% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 3.25% |
リバーまでにフラッシュができる確率は 3.25%で、フロップ時点で完成する確率はわずか0.19%です。
⑥ストレートの確率
ストレートは5枚の連続した数字でできる役で、スート(柄)は何でも構いません。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 0.39% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 4.62% |
リバーまでにストレートができる確率は4.62%で、フロップ時点で完成する確率はまだ低く0.39%です。
⑦スリーカードの確率
スリーカードは名の通り同じ数字のカードが3枚揃った役です。別名トリップスとも呼ばれ、ポケットペアから完成させたスリーカードはセットとも呼ばれます。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 2.11% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 4.83% |
リバーまでにスリーカードができる確率は 4.83%で、フロップ時点で完成する確率は2.11%です。ここからは比較的完成させやすい役になってくるので、ハンドをしっかりと選び、強い数字のスリーカードを狙いましょう。
⑧ツーペアの確率
ツーペアは名の通りワンペアを2つ揃える役です。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 4.75% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 23.50% |
リバーまでにツーペアの役が完成する確率は23.50%で、テーブル9名で全員参加した場合の平均の役はこの役になると言われています。フロップ時点で完成する確率は4.75%となっています。
⑨ワンペアの確率
ワンペアは同じ数字のカードを2枚揃えた役です。ハンドでワンペアが完成したら勝負にできる場面も増えてきます。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 32.43% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 48.74% |
リバーまでにワンペアができる確率は48.74%と、ほぼ2回に1回近くできる計算となります。フロップ時点で完成する確率は32.43%とおよそ3回に1回近い確率となります。
⑩ハイカードの確率
ハイカードは役がないハンドのことで、別名ノーペア、日本ではブタとも呼ばれます。ハイカード同士の対決の場合は、最も強いカードを持っているプレイヤーが勝ち、強いカードが一緒の場合二番目、三番目と強いカードという順番になります。
状況 | 確率 |
---|---|
フロップで完成する確率(5枚) | 50.11% |
リバーまでに完成する確率(7枚) | 17.41% |
フロップ時点でハイカードの確率は約2回に1回ですが、リバーまで開かれると17.41%まで下がります。フロップ時点で役が作れなくても、リバーまでに役が完成することを期待して勝負に出ることも可能ではあります。
ポーカーの役の確率をケースごとに紹介
ここでは、ベッティングラウンド毎に役ができてくる確率を紹介します。段階毎の自分の役の強さがわかるので、実際にポーカーをプレイしつつ読んでみてください。
①ハンド別プリフロップでの役確率
②ハンド別フロップでの役確率
③ハンド別ターンでの役確率
④ハンド別リバーでの役確率
まずベッティングラウンドについて改めて説明します。ベッティングラウンドとはチップを賭け合う場面のことで、ポーカーには以下の4つのベッティングラウンドがあります。
ポーカーのベッティングラウンド 4STEP
ハンドのカード2枚のみを確認してチップを賭けるかフォールド(降りる)をするラウンド。ハンドとは、最初に各プレイヤーに配られる2枚のカードのことです。
ハンド2枚に加え、コミュニティカード3枚が開かれて、チップを賭けるラウンド。コミュニティカードとは、場に出る全プレイヤー共通で使用可能なカードのことです。
ハンド2枚・既に開かれているコミュニティカード3枚に加え、コミュニティカード1枚が追加で開かれてチップを賭けるラウンドになります。
ハンド2枚と既に開かれているコミュニティカード4枚に加え、最後のコミュニティカード1枚が開かれてチップを賭ける最後のラウンドです。
ポーカーのベッティングラウンドのラウンド毎の名称がわかってきたところで、ケースごとの役完成の確率について確認していきましょう。
①ハンド別のプリフロップでの役完成の確率
2枚のハンドが配られた後のベットラウンドのことを「プリフロップ」と呼びます。この時点ではコミュニティカードはまだ1枚も場に出されていません。
ここではプリフロップ時点でのハンドの確率を説明します。実際にオンラインポーカーをプレイしながら、自分のハンドが強いか確認してみましょう。
ハンド | 例 | 確率 |
---|---|---|
特定のポケットペア(数字が同じ) | T♢T♧ | 0.453% |
JJ以上のポケットペア(プレミアハンド) | A♡A♧、K♢K♧、Q♡Q♢、J♤J♡ | 1.812% |
いずれかのポケットペア | 22〜AA | 5.889% |
スーテッドカード(絵柄が同じ) | A♢T♢ | 25.53% |
コネクター | J♧T♡ | 7.83% |
スーテッドコネクター(絵柄が同じで連番) | A♤K♤ | 3.92% |
1枚以上のAが入る | A♤K♢、A♢2♧ | 15.3% |
②ハンド別のプリフロップからフロップで役が完成する確率
プリフロップが終わると、5枚のコミュニティカードのうち最初の3枚がテーブルに開かれます。このフェイズを「フロップ」と呼びます。2枚のハンドと3枚のコミュニティカードから組み合わせて役を作りましょう。
ここではハンド別に、フロップで役が成立する確率を紹介します。オンラインポーカーをプレイしていて自分の役が強いかわからなくなったら確認してみてください。
ハンド | ポーカーの役 | フロップで完成する確率 |
---|---|---|
ペアではないハンド(AKなど) | スリーカード | 1.3% |
ポケットペア(QQなど) | スリーカードまたはフォーカード | 11.8% |
ポケットペア | フルハウス | 1% |
スーテッドカード(AJsなど) | フラッシュ | 0.84% |
コネクター(65など) | ストレート | 1.31% |
コネクター | ガットショット※1 | 16.82% |
コネクター | オープンエンドストレートドロー※2 | 9.06% |
コネクター | ストレートダブルべリー※3 | 0.65% |
※1ガットショット
ガットショットとは、例えば2・3・5・6が揃っていて、後1枚で4が出ればストレートが完成となる状態のことです。
※2オープンエンドストレートドロー
オープンエンドストレートドローとは、例えば8・9・10・Jが揃っていて、あと7かQが出ればストレートが完成となる状態のことです。(両面待ちの状態)
※3ストレートダブルベリー
ストレートダブルベリーバスターとは、例えば2・4・5・6・8が揃っていて、あと3か7が出ればストレートが完成となる状態のことです。(ガットショットが2つある状態)
③ハンド別のフロップからターンで役が完成する確率
フロップが終わると、残り2枚のコミュニティカードのうち1枚がテーブル上に開かれます。このフェイズを「ターン」と呼びます。2枚のハンドと4枚のコミュニティカードから組み合わせて役を作りましょう。
ここではフロップ時点での手札別に、ターンで役が完成する確率を以下の表で紹介します。ターン時点で自分の役がどれくらい強いのか判断し、アクションを決めてみましょう。
フロップ時点での役の状態 | ポーカーの役 | ターンで完成する確率 |
---|---|---|
ハイカード(ノーペア) | ワンペア | 12.8% |
ワンペア | スリーカード | 4.3% |
ツーペア | フルハウス | 8.5% |
スリーカード(トリップス) | フォーカード | 2.1% |
フラッシュドロー | フラッシュ | 19.1% |
ストレートガットショット | ストレート | 8.5% |
オープンエンドストレートドロー&ダブルベリー | ストレート | 17% |
フロップ時点でいい手札が揃っていれば、ターンやその先のリバーでフォーカード(クワッズ)やフルハウスなどの強い役を作れる可能性が出てきます。
④ハンド別のターンからリバーで役が完成する確率
ターンが終わると、コミュニティカード最後の1枚が開かれて、7枚全てのカードが揃います。このベットラウンドのことを「リバー」と呼びます。5枚のコミュニティカードと2枚のハンドからベストの5枚を選び、役を完成させショーダウンをしましょう。
ターン時点での役の状態 | ポーカーの役 | リバーで完成する確率 |
---|---|---|
ハイカード(ノーペア) | ワンペア | 13% |
ワンペア | スリーカード | 4.3% |
ツーペア | フルハウス | 8.5% |
スリーカード(トリップス) | フォーカード | 2.2% |
フラッシュドロー | フラッシュ | 19.6% |
ガットショットドロー | ストレート | 8.7% |
オープンエンドストレートドロー&ダブルベリー | ストレート | 17.4% |
ターンの時点である程度強い役が揃ってきていれば、リバーでフォーカード(クワッズ)やフルハウスなどの強い役を作れる可能性も高くなってきます。
ポーカーの役完成確率を覚えれば、勝率は上がっていく
ハンドに来るカードの確率は初心者も上級者も同じです。しかし、自分が強い役を完成させられる確率をケースごと把握していれば、勝負にいくか降りるか合理的に判断でき、長期的に勝率を上げていくことが可能となってきます。
ポーカー役の確率がわかってきたところで、オンラインポーカーにも挑戦してみましょう。この記事を読みつつプレイすれば、自分の手札の今の強さがわか流ようになってきて、正しい判断のもとで勝負しやすくなるようになります。
アプリで慣れてきたら大会に挑戦してみよう
オンラインポーカーアプリでのプレイに慣れてきたら、オフラインイベントへの挑戦もしてみましょう。
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▼WPT TOKYOの大会概要の記事はこちら
▼WPT OSAKAの大会概要の記事はこちら
ポーカー役の確率についてよくある質問
ポーカーにおける最強の役は?
ポーカーで最強の役はロイヤルストレートフラッシュです。
ロイヤルストレートフラッシュの完成条件は、同じスート(絵柄)のA・K・Q・J・10が出ることです。
ロイヤルストレートフラッシュの役が完成する確率は?
ロイヤルストレートフラッシュはポーカーにおける最強の役です。
手札2枚・場にある共通5枚のカードの計7枚かが出るまでにロイヤルストレートフラッシュが完成する確率は 0.0032%しかありません。
フロップ(手札2枚・場は3枚)の5枚の時点でロイヤルストレートフラッシュが完成する確率は、なんと0.00015%しかなく、約65万回に1回しか完成しません。
ポーカーで一番弱いストレートの役は?
ストレートの中で一番弱いのは、A・2・3・4・5の組み合わせです。逆に、最も強いストレートはA・K・Q・J・10の数字からなる組み合わせで、ブロードウェイとも呼ばれます。
ポーカーにおいてフラッシュの強さはどのくらい?
フラッシュとは、同じスート(絵柄)5枚のカードでできる役のこと。フラッシュは、ロイヤルストレートフラッシュ・ストレートフラッシュ・フォーカード・フルハウスに次いで5番目に強い役となります。
フラッシュ同士の勝負の場合は、最も強い数字を持つプレイヤーが勝利となります。
ポーカーにおいてストレートの強さはどのくらい?
ストレートとは、連続した数字の5枚のカードできる役のこと。ストレートは、ロイヤルストレートフラッシュ・ストレートフラッシュ・フォーカード・フルハウス・フラッシュに次いで6番目に強い役となります。
ストレート同士の勝負の場合は、最も強い数字を含むストレートを持ったプレイヤーが勝利します。